自転車に乗れない小学生が1ヶ月で乗れた!発達障害の息子と家でやった補助輪なし練習

    自閉症(ASD)の子どもは、運動が苦手な子が多いと言われます。

    うちの三男も、そうでした。長男・次男と比べると、体の使い方が少しぎこちない。小学1年生になっても、まだ補助輪つきの自転車に乗っていました。

    そんな息子が、ある日、友達の一言をきっかけに「自分も補助輪なしにする」と静かに決意。公園の砂グラウンドで何度も転びながら、1ヶ月かけて補助輪なし自転車に乗れるようになりました。

    今日は、そのときの練習の記録をお伝えします。発達障害のあるお子さんだけでなく、自転車になかなか乗れなくて悩んでいる保護者の方にも、少しでも参考になればうれしいです。


    目次

    上の子たちは、3日で乗れていた

    長男と次男が自転車に乗り始めたとき、特別な練習をした記憶がありません。

    家の前の道路で3日ほど練習したら、あっという間に乗れるようになっていました。私が手を添えてちょっとサポートすれば十分で、気づけば二人とも颯爽と走り去っていくようになっていました。

    三男の場合は、少し違いました。

    同じように練習してみても、なかなか上達しない。ASDの特性もあってか、運動神経は鈍いな、とは感じていました。そのまま小学1年生になっても、まだ補助輪つきの自転車に乗っていました。


    きっかけは、友達の一言だった

    転機が訪れたのは、小学1年生の6月のことです。

    公園で、同じクラスの友達と会いました。そのとき、こう言われたのです。

    友達

    まだ補助輪つけてるの?

    息子は、その場でムッとした様子はありませんでした。黙って聞いていました。

    でも家に帰ってきてから、

    息子

    自分も補助輪なしにする!

    と言いました。

    腹を立てるのではなく、静かに「そうしよう」と決めていたのだと思います。親から「練習しなさい」と言われたわけでも、無理やりやらされたわけでもない。自分で感じて、自分で決めた。それが、この練習がうまくいった一番の理由だったと思っています。


    ペダルを外して帰りかけたのに、引き返した

    さっそく、近くのあさひ(自転車チェーン店)に行き、補助輪を外してもらいました。

    店員さんから

    店員さん

    ストライダーなど乗っていなければ、
    ペダルを外してから練習した方がいいですよ

    とすすめられました。なるほど、と思い、ペダルを外した自転車を息子に押させながら、お店を出ました。

    ところが、帰り道の途中で息子が言いました。

    息子

    やっぱりペダルつける

    二人で自転車屋さんに引き返して、もう一度ペダルをつけてもらいました。

    なぜそうしたかったのか、詳しくは聞きませんでした。でも息子がそう決めたなら、それでいこう。ペダルをつけたまま、練習開始です。


    参考にしたYouTube動画

    練習を始めるにあたって、YouTubeで乗り方を調べました。

    参考にしたのが、LUSHチャンネルさんの「【パパママ必見】30分で乗れる自転車の練習方法」という動画です。

    動画の中で特に印象に残ったのは、親の支え方についてでした。「よくドラマで見るように横から片側だけ支えるのは大間違い。真後ろから両側をそっと支える」と言われていました。片側だけ支えるとバランスが偏ってしまい、むしろ乗りにくくなってしまうのだそうです。

    息子はペダルをつけたままだったので動画と完全に同じ手順ではありませんでしたが、こうしたポイントを頭に入れながら練習を進めました。


    公園の砂グラウンドで、ひたすら練習した

    練習場所は、近くの公園にある広い砂のグラウンドにしました。

    アスファルトではなく砂の地面を選んだのは、転んでも痛くないからです。

    長男・次男のときは、こんな練習はしませんでした。家の前の道で少し練習しただけで、実際の道路でもすぐに乗れていました。

    息子は違いました。

    8月の夏休み。息子はこのグラウンドで、ひたすら自転車をこぎ続けました。何度も転んで、砂まみれになって、前籠がぐにゃぐにゃに変形しても、そのたびに自転車を起こして、またこぎ始める。スピードがゆっくりで、下が砂だったこともあり、大きな怪我にはなりませんでしたが、その姿を見ているだけで、何度も胸が熱くなりました。

    「大丈夫?」と声をかけながら、私はずっとそばで見ていました。

    最初はグラウンドをまっすぐ走ることから始めて、慣れてきたらグラウンドをぐるぐると何周もまわる練習をしました。道路に出るのは、グラウンドで十分に乗れるようになってからにしました。


    「おっ!」初めてスッと乗れた瞬間

    練習を続けて、1ヶ月ほど経ったころのことです。

    それまでとは明らかに違う感じで、スッと自転車が前に進んだ瞬間がありました。

    息子は「おっ!」と声を上げて、とても嬉しそうな顔をしていました。

    私はずっとそばで見ていたので、一緒に喜びました。

    長男・次男は3日で乗れたのに、三男には1ヶ月かかりました。でも、だからこそ、乗れた瞬間の喜びはひときわ大きかったと思います。

    グラウンドで安定して乗れるようになってから、ようやく道路での練習に移りました。道路でもスムーズに走れるようになるまで、さらにしばらくかかりましたが、着実に上達していきました。


    正直、しんどかったのは私の体力でした

    焦りがなかったと言えば嘘になります。ただ、同級生にもまだ自転車に乗れない子は多かったので、それほど深刻には思っていませんでした。

    それより困っていたのは、私自身の体力です。

    電動自転車とはいえ、大きくなってきた息子を乗せて走るのは、私にとってなかなかの負担でした。息子が自分の自転車に乗れるようになれば、私はずいぶん楽になります。

    それに何より、息子自身に、自分でハンドルを握って、自分で行き先を決めてほしいと思っていました。

    自分の進む道を、自分で操縦できる方が、きっと楽しいはずだから。


    まとめ

    今回の自転車練習を振り返ると、うまくいったポイントは3つだったと思います。

    ① 本人が「やる」と決めた

    友達の一言を静かに受け止めて、「自分も補助輪なしにする」と自分で決めたのが息子です。親から言われてではなく、自分で動き出したことが大きかったと思います。

    ② 本人の意見を尊重した 

    ペダルを外して帰りかけたのに、途中で「やっぱりペダルつける」と引き返した息子。そのこだわりをそのまま受け入れたことで、本人が納得した形で練習に臨めました。

    ③ 転んでも痛くない場所で練習した

    砂のグラウンドを選んだことで、転んでも「痛くてやりたくない」という気持ちになりにくかったと思います。練習の環境を整えることも、続けるうえで大事な工夫でした。

    ASDの子は、不器用で運動が苦手なことが多いです。でも、人より時間がかかっても、努力すればできるようになる。2倍、3倍、10倍練習すればいい。ただし、それは子どものペースに合わせて。「ちょっとがんばればできる」目標を、親が設定してあげることが大切です。これは、縄跳びのときと同じでした。

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    自転車に乗れるようになるタイミングは、子どもによって違います。長男・次男より時間はかかりましたが、三男なりのペースで、三男の力でできるようになりました。

    「うちの子、まだ自転車乗れなくて」と気にしている保護者の方、焦らなくて大丈夫です。その子のやる気が出たとき、その子のペースで、必ず乗れるようになります。親子で一歩ずつ、進んでいきましょう。

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