支援級への転籍を決めた理由|普通級で入学した自閉症の息子の体験談

    普通級で入学したけれど、このままで大丈夫だろうか…

    入学の約3週間前、3月中旬に自閉スペクトラム症と診断された息子。このまま小学校でやっていけるのだろうか?毎日不安でした。

    担任の先生に相談し、手続きを踏んで、年度の途中でしたが5月中旬に支援級へ転籍することができました。

    いつごろ、どうやって転籍できたのか、私と息子の体験談をお話ししたいと思います。

    「普通級から支援級へ、年度の途中でも変更できるの?」

    「普通級から支援級へ移って何が変わるの?」

    と思っている方の参考になればうれしいです。

    目次

    自閉症と診断されて迎えた入学式|普通級で入学した不安

    小学校の入学式の会場の水彩イラスト

    自閉症と診断されたのは3月の中旬。普通なら入学式を楽しみに待っているところなのに、私には不安しかありませんでした。

    入学予定の小学校に電話をしました。

    『息子は自閉症です。初めて行く小学校の講堂で、入学式の間、じっとしていられるか心配です。大丈夫でしょうか?』

    電話口に出た教頭先生は

    教頭先生

    入学式はみんな初めてなので、心配しなくても大丈夫だと思いますよ

    と言ってくれました。

    卒園式はみんな練習していたけれど、入学式はみんな初めて。そう言われて、なんとかなりそうと思えました。

    長男、次男の時の経験があるので、入学式の流れや学校の雰囲気はある程度わかっていました。

    当日は、特に問題なく終わりました。ただ、後日聞いた話では、入学式の日に先生からクラス全員トイレへ行くように指示されていたようです。

    周りのみんながトイレに行っていたのに、うちの息子だけがトイレへ行っていなかったそうです。

    きっと、先生が言っていたことが理解できていなかったのでしょう。ちょっとショックでした。でも、周りに迷惑をかけることはなく入学式を終えたので、ほっとしました。

    入学後、普通級での1か月|先生の話が耳に入ってこない

    黒板の前の先生と授業を受ける子どもたちの水彩イラスト

    なんとか入学式は無事に終わりましたが、次の日から始まる普通級の授業。毎日心配でたまりませんでした。

    一対一で話をすると、相手の話している内容は理解できています。

    しかし、先生対たくさんの生徒のように、自分だけでない人に向けて話している場合は、先生の話している内容が耳に入ってこないようです。

    特別支援学級(支援級)とは何か?

    支援級で先生と一緒に教材に取り組む男の子の水彩イラスト

    長男、次男の時は支援級とは無縁で、自分には関係ないと思っていたので、特別支援学級(支援級)のことについて、私はまったくといっていいほど知りませんでした。

    文部科学省によると、特別支援学級は以下のように定義されています。

    特別支援学級とは(文部科学省)

    小学校、中学校等において、障害のある児童生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するために設置される学級です。

    1学級の人数の基準は8人と定められており、少人数でひとりひとりに合った指導を受けることができます。

    対象となる障害の種類

    • 知的障害
    • 肢体不自由
    • 病弱・身体虚弱
    • 弱視
    • 難聴
    • 言語障害
    • 自閉症・情緒障害 ※息子が該当するのはこの分類です

    出典:文部科学省「特別支援教育について」

    長男が小学生だった10年近く前に比べ、最近は特別支援学級に在籍している子どもが多いと聞きます。

    入学後に知ったのですが、息子のクラスにも、息子のほかに支援級に在籍している子が何人もいました。

    支援級への転籍を決めた理由|普通級と同じ教室・同じ授業だった

    きっかけは、近所のママから聞いた「連絡ノート」

    近所に、息子と同じ自閉スペクトラム症で、支援級で入学した子がいました。その子のママに、支援級だと普通級とどう違うのかを聞いてみました。

    支援級には「連絡ノート」があると教えてもらいました。言ってみれば、先生と保護者の交換日記のようなものです。

    入学してから毎日、学校でどんな様子なのかを、息子からは聞くことができませんでした。

    「今日の給食は全部食べた?」
    「となりの席の子はだれ?」

    と質問しても、

    「どうだったかな〜?」
    「だれだったかな〜?」という返事。

    学校での様子がまったくわかりませんでした。

    たまに校門で担任の先生を見つけては、短い時間で学校での様子を聞いていました。

    もっと早くに自閉症だと気づいて、支援級で入学しておくべきだった…

    そうしたら、連絡ノートがもらえていたのに!

    後悔の日々でした。

    ネットで見た支援級と、わが家の学校の違い

    夜のリビングで、スマートフォンで支援級について調べる母親の水彩イラスト

    ネットで支援級について検索してみると、支援級の子は普通級とは違う教室で、別の授業を受けると書いてありました。

    できたら、たくさんの子と接してほしいと思っていたので、普通級の方がいいのではないかと思っていました。

    でも、うちの学校の授業の様子を聞いてみると、普通級の子も支援級の子も、同じ教室で授業を受けているとのことでした。

    では、子どもたちにとって普通級と支援級で何が違うの?というと、支援級の子には、サポートの先生が目を配ってくれることです。

    授業中は担任の先生のほかに、サポートの先生が2〜3人教室を回っていて、支援級に在籍している子を中心に見てくれていました。

    国語の教科書で違うページを開いていたら、後ろからサポートの先生が「このページだよ」と教えてくれる。

    黒板の文字をノートに書くことに困っていたら、後ろから先生が「こうやって書くんだよ」と教えてくれる。といった感じです。

    親にとっても、子どもにとっても、支援級の方がメリットが多い!そう判断しました。

    支援級の3つの形の比較。別の教室で学ぶ形、一部の教科だけ支援級の形、わが家の学校の形

    支援級の授業の受け方は、地域や学校、学年によってかなり違います。

    うちの学校では1年生の間は支援級も普通級も同じ教室で授業を受けましたが、学校によっては別々の教室で授業を受けることもあります。

    気になる方は、学校に直接聞いてみるのが確実だと思います。

    年度途中で支援級に転籍するまでの流れ|担任への相談から面談まで

    普通級から支援級へ転籍するまでの流れ。3月の診断から5月中旬の転籍まで

    入学してすぐ、担任の先生に相談

    私は「一度普通級で入学したら、年度の途中で支援級へ転籍することはできない」と思い込んでいました。

    でも、入学してすぐ、担任の先生に普通級から支援級へ転籍したいと相談したところ、条件がそろえば転籍できると教えていただきました。

    転籍するには、校長先生と支援級の先生、そして保護者で面談をして、支援級が必要だと認められることが必要でした。

    先生はその場で「支援級に入れます」とは言わず、校長先生の空いている日を確認してから面談しましょう、ということになりました。

    支援級の1学級の人数は8人が基準です。学校から在籍人数は教えてもらえませんでしたが、先生の口ぶりから、空きはあるのだろうと感じました。

    ※わが家の学校の場合です。学校や自治体によって違うことがあります。

    4月30日、校長先生・支援級の先生との面談

    4月30日の午前10時ごろ、校長先生・支援級の先生・私の3人で面談をしました。担任の先生は同席しませんでした。

    息子の学校での様子や困りごとについてお話ししました。

    現時点では大きく困っていることはない。しかし、学校での様子がわからない。ということを、私から学校側へ伝えました。

    実はその少し前の4月21日に、息子は初めて発達検査(K式発達検査)を受けていました。結果が出たのは4月28日。面談にはその検査結果も持参し、息子にどのような支援が必要なのかを説明しました。

    緊張して臨みましたが、聞かれたのは簡単な質問でした。

    面談に持って行ったもの

    • K式発達検査の結果のコピー
    • 自閉スペクトラム症と書かれた診断書(受給者証を申請するときに発行してもらったもの)

    これを持って行ったので、客観的な資料として説得力があったと思います。

    校長先生も「たぶん、支援級へ転籍できると思います」と言ってくださり、ほっとしました。

    5月中旬、支援級へ転籍

    後日、担任の先生から口頭で、支援級への転籍が決まったと伝えられました。特に書類や通知などはなかったと記憶しています。

    5月中旬に連絡ノートをもらうことができました。1年生の時は、ほぼ毎日先生からメッセージがありました。連絡ノートを通して息子の様子を知ることができ、私も家での様子を連絡ノートに書きました。

    支援級に転籍して変わったこと|連絡ノートで学校の様子がわかるように

    机の上に置かれた連絡ノートの水彩イラスト

    一番大きかったのは、連絡ノートをもらえたことです。学校での様子を知ることができました。

    学校での様子は参観日などでしか実際に見る機会はありませんでしたが、サポートの先生が困っていそうな子のところを回っていて、うちの息子もサポートしていただいていました。助かっていました。

    2年生の今|連絡ノートは週1回に、息子が自分から話すように

    2年生になってから、連絡ノートがファイルタイプのものに変わりました。そして、書く頻度は週1回ぐらいになりました。

    うちにはちょうどいい頻度です。1年生の時に比べたら、学校での様子を、息子が私に直接話してくれるようになりました。

    詳しくは話してくれませんが、1年生の時には伝えてくれなかったことを伝えてくれるので、それほど連絡ノートに頼らなくてもよくなりました。

    こちらが本当に困った時は、連絡ノートに書くなり、電話するなり、方法はあります。今のところは、週1回の連絡ノートで問題なく過ごせています。

    就学先に迷っている年長の保護者の方へ|わが家は見学も就学相談もしなかった

    窓辺に置かれた保育園の黄色い帽子と黒いランドセル。窓の外に桜と小学校が見える水彩イラスト

    兄たちが小学校に入学した時は、支援級について考えたこともありませんでした。支援級は、自分には全く無縁なものだと思っていました。

    3月17日、診断の前日までは、息子が普通級に入るのが当然だと思っていました。就学相談にも学校見学にも行かないまま、入学しました。

    今、年長に戻れたら、間違いなく最初から支援級を選んだと思います。

    就学相談の時期は地域によって違うので、お住まいの市区町村のホームページで、早めに調べておくことをおすすめします。

    わが家は年度の途中で普通級から支援級へ移ることができましたが、一度支援級を選ぶと、普通級へ移ったあとにまた支援級へ戻るのは難しいと言われています。

    小学校の先生とよく相談して、子どもが学校で困らずに過ごせる場所を選ぶのがいいと思います。

    入学前に先生に聞いておきたい6つのこと

    • 支援級は別の教室ですか?同じ教室ですか?
    • 普通級との交流はどれくらいありますか?
    • 連絡ノートなど、家庭との連絡方法はありますか?
    • 支援級の種類(知的・自閉症情緒)は、何がありますか?
    • 年度の途中で転籍するときの締切はありますか?
    • 途中で普通級に移った場合、また支援級に戻れますか?

    支援級のあり方は、地域や学校によってかなり違います。同じ学校の中でも、子どもによって違うようです。息子は、全部の授業を普通級の子と同じ教室で受けています。一方で、学年が上がると、国語だけ別の教室で授業を受けている子もいると、先輩ママから聞きました(私が直接見たわけではありません)。担当する先生によっても変わります。

    先生と、よくコミュニケーションを取ることが大事だと思います。

    まとめ

    わが家は、年度の途中でも支援級へ転籍することができました。ただ、それは支援級に空きがあったからだと思います。学校によっては、転籍できなかった可能性も十分あります。

    困った時は、まずは担任の先生に相談することが大切です。

    転籍して良かったこと

    • 連絡ノートで、学校での様子がわかるようになった
    • サポートの先生が見てくれるので、安心感が増した
    • 支援級のママとの交流が増えた

    わが家の場合は、良いことしかありませんでした。

    心配していたけれど、問題なかったこと

    • 授業が遅れてしまうのではないか
    • 支援級の子としか交流できないのではないか

    1年生の間は、普通級も支援級も同じ教室で過ごしたので、どちらも心配いりませんでした。

    支援級のやり方は地域や学校によって違うので、先生によく聞いて確認するのがおすすめです。

    うちの学校には今、通級の制度がありません。来年度から通級が始まるので、3年生からは「支援級」か「普通級+通級」かを選ぶことになります。これから学校と相談して決めていきます。どう決めたかは、また記事にしたいと思います。

    子どもがその時いちばん過ごしやすい選択を、これからもしていこうと思います。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    目次