療育を受けようと思ったきっかけは様々だと思います。
保健所の3歳児健診で勧められた。パパやママが他の子と比べて発達がゆっくりなのではと心配して相談した。うちの場合は保育園の先生から勧められたからです。
正直、保育園の先生に勧められた時は、全く受け入れられませんでした。
なんなら、ちょっと腹が立っていました。でも今ではその先生に感謝しています。
同じように保育園の先生に療育を勧められた親御さんも多いのではないでしょうか?私が療育を勧められた時、どうしたかをお伝えします。
もし療育を勧められて、モヤモヤしたり、どうしようかと迷っている方の参考になればうれしいです。
- 保育園の先生に療育を勧められたときの、正直な気持ち
- 発達外来に断られてから、療育につながるまでの経緯
- 家では困っていないように見えた理由
- 療育を勧められて迷っている方へ伝えたいこと
兄たちも言葉が遅かったため、三男もそのうち話せると思っていた

長男も次男も、3歳児検診で言葉の遅れを指摘されたことがあります。
一般的には女の子に比べて、男の子はしゃべるのが遅いと言われています。なので、うちもそんなもんだろうと思っていました。5歳になる頃にはすっかり普通に話せるようになり、小学校では支援級とは無縁でした。
だから私は、「言葉の遅れなんて、そのうち追いつく」と思っていました。三男もきっと同じだろう、と。
療育という言葉すら、知りませんでした。
家では会話できているように見えても、保育園では言葉がうまく通じていなかった
不思議なのですが、家では困ったことはありませんでした。
長男や次男と、三男は普通にやり取りできている——少なくとも、私にはそう見えていました。
でも保育園では、様子が違ったようです。同世代の子と、うまく会話できていない。保育園からクリニックへの紹介状には、こう書かれていました。
「1〜2語文しか話せません」
それを見たとき、正直、腹が立ちました。「そんなことないのに!」と思いました。
旦那さんにそのことを伝えると、「1〜2語文しか話せないなんて、ひどいよね。家では普通にしゃべってるよね」と二人で保育園の先生に対して文句を言っていました。
でも、保育園では実際にそうだったのです。
保育園の先生に療育を勧められた5歳のとき、「うちの子は問題ない」と思っていた

保育園の先生は、面談でこう続けました。
自分の借りたい本を、自分で選べない。友達とケンカした理由を、先生に伝えられない。
私は答えました。
「息子は全く問題ないと思っているんですが」
本音を言うと、「先生がうるさく言うから、とりあえず問い合わせて、聞いたふうにしておこう」——そのくらいの気持ちでした。受け入れる気は、ほとんどなかったのです。
でも、保育園の先生は、園児も何人か通っているという発達外来のクリニックへ電話するように勧めてきました。
発達外来に断られて内心ほっとし、そのまま終わらせようとした
保育園の先生に勧められた発達外来のある小児科に電話をしました。
答えは、「今は定員がいっぱいで、受け入れられません」でした。
正直、ほっとしました。
これで保育園の先生に、「連絡はしました。でも、いっぱいで入れませんでした」と言える。そう思っている自分がいました。
先生にそう報告すると、少し残念そうな顔をされました。
2か月後に確認してくれた保育園の先生が、息子を療育につないでくれた

「2ヶ月後に、また新規を受け付けます」
発達外来の病院からはそう言われていたのですが、私はそのまま忘れたふりをするつもりでした。連絡しないまま、うやむやにできたら——そう思っていたのです。
でも、2か月ほどたった頃、保育園の先生から聞かれました。
「クリニックには、連絡しましたか?」
しつこく聞かれて、仕方なく、もう一度電話をしました。
今思えば、あのとき息子を療育につないでくれたのは、私の決意ではありません。保育園の先生の、粘り強さでした。
正直あの時は、保育園の先生のことを疎ましく思っていましたが、今となってはとても感謝しています。
初診で言われた「きちんと見ましょう」が、息子と向き合うきっかけになった

初めての診察は、小児科全般を診るドクターでした。
私は伝えました。
「保育園の先生にこう言われたんですが、うちの子はそのうち話せるようになると思っているんです」
ドクターは、こう答えました。
「保育園の先生は、いろんなお子さんを見ていて経験豊富です。その先生が違和感を感じたのなら、何かあるのかもしれません。きちんと見ましょう」
否定されたわけではないのに、静かに背中を押された気がしました。次回は、言語聴覚士の先生のセッションを予約することになりました。
家で会話できていたのは、兄たちが言葉を拾ってくれていただけだったかもしれない
後日、発達を専門に診る先生から、こう説明を受けました。
発達外来の 先生長男くん・次男くんが、会話を拾ってくれていただけかもしれません。キャッチボールができていたわけではないのではないですか?
思い当たることがありました。三男と兄たちがゲームの話をしているとき、三男は自分の話したいことを、一方的に喋っていることがよくありました。兄が三男の名前を呼びかけても、返事をしないことも。
家族という、優しい”通訳”に囲まれていたから、家では困らなかったのです。同世代の子と関わる場面——公園で遊ぶような機会が、ほとんどなかったことにも、今なら気づきます。
三男は保育園を嫌がりながらも、諦めて通っていたのかもしれない
もうひとつ、後になって知ったことがあります。
三男は、保育園に行きたがっていませんでした。当時の私は、よくある登園渋りだと思っていました。
発達を専門に診る先生は、こう言いました。



保育園へ行くのは嫌がっているけれど、三男くんはもう、諦めて受け入れるしかないと思っていたのではないでしょうか
先生の言葉を聞いて、三男は保育園へ行きたくない気持ちをうまく伝えられないまま、諦めて通っていたのかもしれないと思いました。
そう考えると、「そりゃ、保育園に行きたくなかったよね」と、今なら思います。




まとめ|受け入れられなかった私を、先生の粘り強さが療育につないでくれた
子どもが発達障害だと言われて、すんなり受け入れられる親は、いないと思います。
保育園の先生から療育を勧められたとき、私は「うちの子は問題ない」と思い、すぐには受け入れられませんでした。
発達外来に断られたときにはほっとし、そのまま連絡せずに終わらせようともしていました。それでも先生が2か月後にもう一度確認してくれたことで、息子は療育につながりました。
家では困っていないように見えても、保育園では言葉がうまく通じず、息子なりに困っていたのかもしれません。兄たちが自然に言葉を拾ってくれていたため、私はその困りごとに気づけていませんでした。
当時は先生の言葉を疎ましく感じていましたが、今では、諦めずに声をかけてくれたことに心から感謝しています。
保育園から療育を勧められて、戸惑ったり腹が立ったりすることもあると思います。すぐに気持ちを切り替えられなくても、自分を責めなくて大丈夫です。
まずは、先生がどんな場面を見て気になったのか、詳しく聞いてみてください。家庭とは違う場所で見せている子どもの姿を知ることが、必要な支援を考えるきっかけになるかもしれません。







