発達障害のある子を、水泳教室に通わせたい。
でも、「そもそも嫌がらないかな」「着替えはどうするの?」「男子更衣室に親は入れないけど大丈夫かな」。
そんな不安から、一歩踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
うちの三男は、発達障害(自閉スペクトラム症)があります。この夏、水泳教室に通い始めました。
この記事では、通うまでに悩んだことと、一番心配だった「着替え」の問題をどう乗り越えたのかについてお話しします。
「うちの子には無理かもしれない」と諦めかけている方の、少しでも参考になればうれしいです。
兄たちが通っていたスイミングスクール
長男・次男は、小学3年生の頃から近所のスイミングスクールに通っていました。少し厳しめと言われているスクールで、長男はバタフライまで泳げるようになりました。
近所では、そのスクールか、別の屋内プールに通う人が多いです。三男も、いずれは水泳を習わせたいと思っていました。
ただ、三男の場合、水泳教室に通うことは、私にとって簡単なことではありませんでした。
高額な個人レッスンをあきらめて

長男・次男が通っていたスイミングスクールに、三男がついていくのは難しいのではないかと思いました。そこで、ネットで発達障害の子を受け入れてくれるスイミングスクールはないか、検索しました。
発達障害の子ども向けのマンツーマンレッスンも見つかりました。ただ、1回8,000円ほどという価格で、続けていくのは難しいと感じ、あきらめました。
どうしたものか、答えが出ないまま時間だけが過ぎていきました。
保護者会で聞いた、ひとつの情報
転機は、2026年3月のことでした。
三男が通う施設の保護者会で、あるママさんと話す機会がありました。
そのママさんのお子さんにも特性があり、近所の屋内プールに幼稚園の頃から通っていて、今ではバタフライまで泳げるようになったという話を聞きました。
「うちの子も、そこなら通えるかもしれない」
そう思えたのは、その情報のおかげでした。
それから約5か月後、ちょうど夏休みのタイミングで、実際に申し込むことにしました。学校がない分、少し負荷がかかっても大丈夫だろうと考えたのです。
同じ夏に、公文の英語も新しく始めました。
心配だったのは、水への抵抗と着替え、半分ずつ

水泳教室に通わせるにあたって、心配していたことは大きく2つありました。
ひとつはプールそのもの。
もうひとつは、着替えです。
発達障害のある子の場合、水への抵抗があるのではないかと、私は心配していました。でも、学校でのプールの授業を見ていても、それほど嫌がっている様子はありませんでした。
むしろ、泳げるようになりたいと、家のお風呂で顔をつける練習をしていたくらいです。
もう一つの心配は、着替えでした。
男子更衣室に、母は入れない
三男は男の子なので、更衣室は男子更衣室を使うことになります。でも、私は男子更衣室に入ることができません。申し込みのときに、受付の方に正直に相談しました。
すずらん一人で着替えるのは難しいと思うんですが、どうしたらいいですか?
すると、多目的更衣室(多目的トイレのような個室)を使わせてもらえることになりました。
おかげで、私と三男の2人で一緒に着替えることができました。
ロッカーの使い方にも、少し工夫が必要でした。屋内プールのロッカーは「コインリターン式ロッカー」でした。
100円を入れて使い、使い終わったら100円が戻ってくるタイプのロッカーです。
三男が一人でこれを使えるようになるか心配で、男性のスタッフの方に説明をお願いしようかとも考えました。でも、多目的更衣室で2回、私が直接ロッカーの使い方を教えることができました。
その結果、次からは一人で更衣室に行けそうな見込みが立っています。
念のため、3回目も多目的更衣室を使わせてもらえるよう、施設にはお願いしてあります。
初日、緊張していたのは私の方だった
7月27日、初めてのレッスンの日。
少し緊張した様子はありましたが、振り返ってみると、緊張していたのは私の方だったのかもしれません。
三男は、私が「行くよ」と背中を押せば、それほど嫌がらずに新しいことにも取り組めるタイプです。
「大丈夫かな」と心配していた私をよそに、三男はちゃんとレッスンに向かっていきました。
ゲリラ豪雨の日も、落ち着いていたのは息子だった
2回目のレッスンは、8月3日でした。
この日は、プールに向かう途中でゲリラ豪雨に遭い、私と三男はびしょ濡れでプール会場に到着しました。
三男が無事プールに入ったのを見届けてから、私は着替えを取りに一旦戻ったりと、バタバタしていました。
でも、後で聞くと、三男は落ち着いてレッスンを受けていたそうです。慌てていたのは、また私の方でした。
レッスンの様子


保護者は4階の見学席から、レッスンの様子を見ることができます。初心者レッスンは、先生1人に対して生徒8人ほどのグループです。
三男は腰にヘルパー(浮き具)をつけて、ビート板を持ちながら、浮いたり仰向けになったりする練習をしていました。
思っていたより、ちゃんとついていけていました。
本人も「泳げるようになるかな」と、やる気を見せています。
その姿を見ていると、「最初から無理だと決めつけなくてもよかったのかもしれない」と思いました。
頑張れば、できることを知っている
三男は今まで、朝マラソンや山登り、縄跳びなど、いろいろなことに挑戦してきました。
頑張って達成できたときは、私も思いっきり褒めてきました。
「頑張ればできる」という喜びを、三男はすでに知っています。
だからこそ、今回のプールにも、本人なりに前向きに取り組めているのだと思います。
高校の体育の授業にも、水泳の単元があります。長い目で見て、水に親しんでおいてほしいという思いも、始めるきっかけのひとつでした。
まとめ
発達障害のある子を水泳教室に通わせるのは、簡単なことではありません。
水への抵抗、着替え、費用、本人が嫌がらないかどうか。クリアしないといけない条件はいくつもあります。
うちの場合、水への抵抗は思ったより大きくなく、もう一つの壁が「着替え」でした。でも、施設に正直に相談したことで、多目的更衣室という解決策が見つかりました。
「男子更衣室に親は入れないから無理かもしれない」と思っていた私にとって、これは大きな一歩でした。
もし今、「うちの子には無理かもしれない」と諦めかけているなら、一度、施設に直接相談してみてほしいです。
施設によって対応は違うと思いますが、うちのように、思わぬ解決策が見つかることもあります。
子どものことを一番よく知っているからこそ、親は先回りして「難しいかもしれない」と心配してしまうことがあります。
でも、実際にやってみると、親が思っていた以上に子どもはできることもあります。親子で焦らず、その子のペースで、一歩ずつ進んでいけたらと思います。







