放課後等デイサービスはどう選ぶ?3つの事業所を利用した我が家の体験談

息子が自閉スペクトラム症と診断され、療育を始めようとしたとき、私が最初にぶつかった壁が「放課後等デイサービス(以下、放課後デイ)選び」でした。

すずらん

どうやって選べばいいの?
そもそも、どこに空きがあるの?

右も左もわからないまま、必死で動いた記録です。これまでに3つの事業所と関わり、今は2か所に通っています。これから放課後デイを探すお母さんの、少しでも参考になればうれしいです。

目次

まずは「とにかくどこか確保しなきゃ」だった

正直に言うと、最初の放課後デイ選びは「じっくり比較して選んだ」とは言えませんでした。診断を受けたばかりの私は、「とにかくどこかに申し込まなきゃ」と、ただただ必死だったのです。

最初に申し込んだのは、ご近所に住む同級生のお友達が通っている放課後デイでした。家が近く、息子の友達も通っている。「知っている子がいれば心強いかな」という気持ちで決めました。

お友達のママから連絡先を教えてもらえたので、見学の予約もスムーズでした。

実際に通い始めると、先生方はとてもやさしく、息子も嫌がらずに通っていました。ひとつの部屋に7人ほどの子どもと3人くらいの先生がいて、絵を描いたりパズルをしたり、遊びの延長といった雰囲気でした。

正直、「ここは息子の学びにつながっているかな?」と思うこともありました。でも、この放課後デイには、後から気づいた大きな良さがありました。それは後ほどお話しします。

放課後デイは「人気のところはキャンセル待ち」

転機になったのは、先輩ママとの出会いでした。学校の支援級には、ママたちのつながりがあります。その中に、療育に詳しい、頼りになる先輩ママがいました。

そのママから教えてもらって、私は初めて知ったのです。人気のある放課後デイは、すぐにいっぱいになり、キャンセル待ちになるということを。

その先輩ママが教えてくれた放課後デイに、私は早めに問い合わせをしました。おかげで、5月上旬には面接を受け、すぐに通えるようになりました。

もし動くのが遅れていたら、キャンセル待ちで何ヶ月も入れなかったかもしれません。

放課後デイ選びは、情報が命。

先輩ママの口コミと、早めの問い合わせが本当に大切だと実感しました。

放課後デイによって「特徴」がまるで違う

いくつかの放課後デイに関わって驚いたのは、施設によって過ごし方がまったく違うということです。
我が家が関わった放課後デイには、それぞれこんな個性がありました。

遊び中心の放課後デイ(最初に通ったところ)

・絵やパズルをして、遊びの延長のような雰囲気

・のびのびと過ごせる

畑のある、家庭的な放課後デイ

・一軒家で、すぐ横に家庭菜園(ミニトマトやとうもろこし)

・下校後にまず、先生が手作りした体にいいおやつをいただく

・そのあと、先生と1対1の個別療育

時間割制の学習型放課後デイ

・トレーニングの時間と余暇の時間がきっちり分かれている

・学校のような枠組みの中で、スキルを学ぶ

「放課後デイ」とひとくちに言っても、本当にさまざまです。だからこそ、わが子に何を伸ばしてほしいかを考えて選ぶことが大切だと感じました。

我が家が通っている2つの放課後デイの、ある1日

今、息子が通っている2つの放課後デイを、具体的にご紹介します。

【畑のある、家庭的な放課後デイ(水曜日)】

まずは、先生の手作りおやつから。野菜の入ったパウンドケーキ、いちごとオートミールのパンケーキ、蒸しパンなど、体にやさしいヘルシーなものばかり。先生が順番に考えて、自分で作ってくださるそうです。息子はこのおやつが大好きで、毎週楽しみにしています。

そのあとは、先生と1対1の個別療育。

・図を見て「こんなときどうする?」と質問される

・イラストのマッチング

・助詞の使い方を教わる

息子は、発達検査で「耳で聞く指示や、漠然とした質問が苦手」とわかっていました。この個別療育は、まさにその苦手にやさしく向き合ってくれる内容で、ありがたく思っています。

横の畑では、たまに野菜作りのお手伝いをする程度。我が家は野菜嫌いが直ったりはしませんでしたが、「畑で自分が収穫した野菜なら食べられた」というお子さんもいるそうです。

先生方も若く、わきあいあいとした、あたたかい雰囲気です。

【時間割制の学習型放課後デイ(木曜日)】

こちらは、トレーニングの時間が決まっています。

・1限 17:00〜17:30

・2限 17:40〜18:10

・3限 18:20〜18:50

この時間以外は「余暇時間」で、お友達と遊んだりカードゲームをしたりします。

息子はいつも15時55分ごろに行って、1限を受けて17時35分ごろに帰ります。「16時30分から行く」といった時間の調整もできるので、生活に合わせやすいです。

入所前には、約50項目の質問を受けて、息子の「今、何が苦手か」をアセスメント表にまとめてもらいました。さらに、1ヶ月ごとにモニタリングの書面が発行され、放課後デイでの様子を細かく教えてもらえます。

「遊びの延長」だった最初の放課後デイとは対照的に、しっかり学んでいるという印象です。送迎はありませんが、それでもキャンセル待ちが出る人気の事業所。それだけ、療育プログラムがしっかりしているのだと思います。

「遊び中心の放課後デイ」にも、大きな良さがあった

最初に通った「遊び中心の放課後デイ」を、私は一時「学びにはならないかな」と感じていました。
でも、通ううちに、この放課後デイならではの良さに気づいたのです。

ひとつは、異年齢の交流。高学年の子どもとも接する機会があり、いろいろな人とコミュニケーションを取るという点で、とても良い経験になりました。

もうひとつは、学童保育と比べたときの手厚さです。学校の放課後の学童は、大きな教室に30人ほどの子どもを、5人くらいの先生が見守る形。どうしても手が行き届きません。それに比べると、少人数で先生がしっかり見てくれる放課後デイは、断然安心できる居場所だと感じました。

学びにつながるかどうかだけでなく、子どもが安心して過ごせて、人と関われる場所としての価値。それも、放課後デイの大切な役割だと思います。

通いながら、見直していい

実は我が家は、最初に通った「遊び中心の放課後デイ」を途中で退所し、「学習型の放課後デイ」に変えました。
退所を切り出すのは、とても勇気がいりました。先生方は本当によくしてくださっていたので、罪悪感もありました。

そんなとき、AIに相談してみたら、こんな言葉が返ってきました。

「放課後デイ側は、退所する人に慣れています。そんなに気にしなくて大丈夫ですよ」

その一言で、ふっと気が楽になりました。

とはいえ、退所のときに「別の放課後デイに移ります」と伝えるのは失礼な気がして、「放課後に毎日続くと、体力的に息子がしんどそうで」という理由でお話ししました。

このとき、ひとつ感じたことがあります。

最初の放課後デイは、引き止めたい様子はありながらも、すんなり退所の手続きをしてくれました。それはとても誠実で、良い放課後デイだと思います。

一方で、先輩ママから聞いた話では、「週3回はうちに来てください」「ほかの放課後デイには行かないでほしい」というような言い方をする事業所もあるそうです。

もちろん、「週2回くらい通うと、子どもが施設に慣れる」という良い面もあるので、回数を提案されること自体が悪いわけではありません。でも、子どもの様子より施設の都合を優先するような、無理に引き止める事業所は、避けたほうがいいと私は思います。

放課後デイは、一度決めたら最後まで通い続けなければいけないものではありません。子どもの成長や様子に合わせて、見直していいのです。

受給者証の日数は、あとから見直せる

3月19日、診断書を持って、私は「とりあえず」放課後デイの受給者証を申請しました。このとき発行されたのは、月10日分でした。

ところが、療育仲間のママたちに聞くと、みんな月20日分を持っていたのです。

「私も20日取れるのかな?」と思って、改めて手続きをしてみたら、あっさり20日分が発行されました。

ただ、実際に使っているのは月9日くらいまでです。というのも、放課後デイ側も空き状況によって受け入れ日数が変わり、我が家はどちらの放課後デイも「週1日」を提案されたからです。

受給者証の日数イコール通える日数ではありませんが、「最初の日数が少なくても、相談すれば見直せる」ということは、知っておいて損はないと思います。

まとめ|我が家が感じた、放課後デイ選びのポイント

最後に、実際に複数の放課後デイに関わってきて感じたことをまとめます。

・最初は「とりあえず1つ確保」の現実的な判断も大切(人気のところはすぐ埋まる)

・先輩ママの口コミは、何よりの情報源

・人気の放課後デイはキャンセル待ち。気になったら早めに問い合わせを

・放課後デイによって過ごし方がまるで違う(遊び中心・個別療育・学習型など)。わが子に合うかを考える

・一番の決め手は、子ども自身が安心して過ごせるか

・無理に引き止める事業所は避ける。通いながら、合わなければ見直していい

・受給者証の日数は、あとから見直せる

診断を受けたばかりの頃は、何もかもが手探りで不安でいっぱいでした。でも、動いてみれば、ちゃんと道はひらけていきます。

完璧に選ぼうとしなくて大丈夫。試行錯誤を繰り返し、その時子供のとって一番いい放課後デイを選んだらいいと思います。

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